2024年6月能登ボランティア 2

6月29日(土)この日は朝7時出発なので5時半起床。
今日もラジオ体操をして軽く朝食後にお昼用のおにぎりを作って保冷バックに入れて準備します。
今日はガテン系案件、ブロック塀壊し回収を3人で2件行います。

まず1件目
家を囲っていたコンクリート塀が根元で折れて倒れて隣にめり込んでます。
倒れた衝撃で隣の水道管が破裂したそうで、振動を与えないように壊して・・・という要望。
縄をかけて手前に倒そうと試みましたが重くて無理で、道具を使って少し隙間ができたところに毛布を滑り込ませ、叩いたらうまくストンと隙間に落ちてくれました。
鉄筋の芯が入ってなかったのが幸いでした。
運びやすいようにさらに細かく叩き割り、わたしはそれを2トントラックに運びます。
途中、ここでお昼のおにぎりを食べ水分とって、続きの破片をトラックに積み込み作業です。
コンクリ片は災害ゴミ収集場へ持って行き、指示されたコンクリ収集のダンプに投げ入れ終了!
災害ごみ収集場はちょっと小高い所にあり、そこから見える海の景色とのアンバランスさが印象に残ってます。


2件目に行く前に別件の現地調査へ
こちらは公費解体予定の蔵の中身の運び出し希望ということで現場の確認に来ました。
地震で屋根がずれ、土壁も剥がれ、雨漏りもする状態で、明日の予報は雨だったのでその場で少し荷物の運び出しをしました。
ご自宅の方も床下の束(つか)の一部が外れて床が凹んでいる場所があり、これを直せないかという依頼もありました。ただこれは建築の専門的な知識が必要なので一旦持ち帰り要相談です。

裏の山のお寺さんも頼みたいことがあるみたいだよと言われ、では行ってみます!と向かったら長い階段が出てきました(^-^; 息を切らしながら上がっていきます。
こちらのお寺は200年ほど前の建物だそうです。

お寺の床下を覗き、あれがさっき言ってた束(つか)だよと教えてもらいました。昔の建物は石の上に束が乗ってるだけで固定はされていません。今は建築基準法?とかで固定が義務付けられてるようですが、昔は固定しないことで衝撃を吸収するというか地震の力を逃してたんでしょうが、それ以上の強い地震がきちゃったということのようです。
ボランティアもいろいろな方面で学びになります

住職さんの頼み事は倉庫の中の荷物を運んでほしいということでした。
2階というのかロフトというのか、その床の部分が1階に抜け落ちてしまって、建物自体も歪んで危険な状態です。お寺自体も公費解体が決まっています。ということで、ここはまた後日訪問することになりました。

 
次は前日現地調査に行った場所のブロック塀壊しです。
これも午前中と同じ要領で壊していきますが、午前のブロック塀よりも固いです。
わたしは崩したブロックをさらに運びやすいよう細かくトンカチで叩きました。
途中で時間切れとなり、残りブロック塀と木の伐採は後日別の方に引き継ぎとなりました。

この後、もう1件ブロック塀解体の現地調査に行き、今日は終了となりました。

最後に帰り道に見た風景を・・・
マンホールが飛び出て車が通れません。ここは被害の多かった地域でつぶれた家もまだそのままのところが多かったです。公費解体も3月に決まったところが今着工しているということで3~4か月の遅れが出ているようです。今は業者さんのための仮設宿舎ができたようですが、少し前までは業者さんも2~3時間かけて通っていたそうで、最初の頃は道路も迂回路や片道通行、工事中等で復興事業もなかなか大変です。
チームジャパンも拠点が羽咋市なので被害の大きかった珠洲市までは2時間ほどかかります。
トイレもどこにでもあるものではないので、市のボランティアセンターか途中に1件あるコンビニで借りて済ませる感じになります。

 


今回、能登のボランティアに参加して感じたことは能登の大自然の美しさ、そして対照的なぺちゃんこの家々に斜めの電信柱、デコボコの道路。自然のエネルギーはすごいですね。
能登はというか田舎はどこもそうですが、平均年齢が高いですからね、60歳以上が多いです。
生きる気力というか何か希望が欲しいなと感じました。

仮設住宅や避難所生活、半壊、一部損壊の家に住み続ける人、金沢や他県に移動した人。
環境によって物資やお弁当がもらえたり、貰えなかったり。
隣の芝が青く見えるようで、被災者同士なのに妬み嫌味を言われたという話も聞きます。
心に余裕がないからでしょうね、、
避難所によっては自宅で過ごしてる方が気兼ねなく物資を受け取りやすいように、外の棚に自由にお持ちくださいとペットボトルやレトルト食品を置いてるところもありました。
ご近所さんがバラバラになって一から人間関係を築いていくことがストレスになってる方もいます。

みんなが満たされ、分け合って分かち合えるようになるにはどうしたら良いのか。
公費解体が遅れながらも進んでいて、仮設住宅も次々と出来てきて、住居の問題は徐々に解消されつつあります。これからより必要になるのは癒しや楽しみ、お茶会やレクレーション、体操とかでご近所さんとの交流でしょうか。
わたしが能登の方々やボランティアの方々に何が出来るか・・・
自宅に戻ってからずっと考えています。



災害支援団体 TEAM JAPAN(チーム ジャパン)さんのサイト
https://www.teamjapan2024.com/

災害ボランティア車両の高速道路無料措置
https://www.saigaivc.com/highway/

能登ボランティア活動について、聞きたいことなどありましたらお気軽にご連絡ください。

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